はじめに
【序】
私が美容師になった頃、「カリスマ美容師ブーム」で、夢溢れキラキラしていた2000年。
それからこの4月で21年目。
紆余曲折ありましたが、一度も美容師を辞める事無く、姫路市にあるスタッフ8名の美容室auraの店長兼スタイリストとして、現在に至ります。
得意分野は、
・髪質改善 酸熱トリートメント
・頭皮環境改善サポート
・バランス理論に基づいた、ショートボブ
ショートカット、
・ノンジアミンカラー、
・心身共にリラックスできるヘッドスパを
中心にお仕事しています。
・行動心理学を勉強中。
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最初、
“美容師ってお洒落でカッコいい!”という動機だけでこの職を選んだのです。田舎は嫌だー!どうせなら東京で一流になってやるー!!と、
怖いもの知らずの18歳。美容学校へ進学の為に、「さらば姫路よ」と、夜行バス乗り場へ。
駅に着くと既にバスは出発していて、放心状態。よく見るとチケットに書いてある時間を間違えていて、泣きながら助けてもらいながら急遽、東京行きの夜行列車に乗り、築35年の古くて狭いアパートで東京生活はスタートしました。
下積み時代は、負けたくないと我が強く、上に上がりたい一心で人とぶつかる事が多く、結局人間関係で挫折し地元に戻る事に。
「美容師辞めたい」と母に言うと、2秒で「あかん!ここ人気店やからすぐ電話し!」と言われ、その人気店(後の現職場)に背水の陣でしぶしぶ電話。。戻って3日後には就職先が決まりました。
そこから本気で技術と向き合い始めるのですが、美容師は、技術+自分の在り方、人との関わり方が、もう一つの課題ですから、
人間関係が上手く構築できなかった私は、元々自己肯定感も低かった為、落ちたり這い上がったり落ちたりした、メンタル不安定時代も度々ありました。
10年目の頃、数字ばかりを追い、指名数も売り上げも上がるようになって、これは自分の実力だと勘違いしていた時もありました。その度に壁にぶつかり、仲間の大切さを知り、人として在るべき正しい在り方を学び、もっと深みへ導いてくれる人や経験が、芯があるようで無い、フワフワしていた私を変えてくれたのです。
そして15年目に、「美容師」の本質、美容師としての私の指針と自分の存在価値を教えてくれた、あるお客様との出会い。
お洒落でカッコいい!から始まった美容師の
仕事は、
髪を通じて、その人の人生と心と深く関わる事ができ、人の為に動く事ができる、唯一無二の仕事だと思ってやっています。
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イメージ通りこの職業は、土日も仕事でお友達との時間も取れません、勤務時間も長く立ち仕事なので太ももは浮腫みとセルライトまみれでまぁー大変、大好きな餃子はニンニク気にしてなかなか食べれませんしww。
労働に対してお給料も安い、大変そう、しんどそう。という事で、美容師になりたい人が年々少なく、3年目までの離職率もかなり高いのが美容業界の課題であり問題です。
(私もずっと何かと闘っている気がしてきて、何度も辞めたいと思いましたしね。)
30代で続けている美容師は10%だとか…。
ですが、将来どんなにAIが発展しても、無くてはならない必要とされる職業です。
優秀なロボットでも出来ない事は、
「人と心との関わり、人にしか出来ない心のある技術」だと思いたい。
だからこそ、美容師の存在価値の底上げをしたいのです。
コロナ禍の緊急事態宣言でも、美容室・理容室は休業にはなりませんでした。(政治的な理由は分かりませんが)「必要」だと判断されたからです。
国家資格保有者である美容師は、ワークライフバランスを考え、労働時間を適当にせず、健康を維持できる適切な労働環境と、美容師に対して理不尽なクレームや言動を浴びせる迷惑客から美容師を守る法的システムを作り、老後の平均水準での安定、年齢がいっても生涯続けられる安定した職業に底上げし、この職業の存在価値を社会からもっと認められていくべきだと思います。
それには、美容師側もあらゆる面で進歩し、変わっていかなければいけませんが、
ひとりの人間として、美容師という職業の未来の為にも、この営業日誌を残していこうと思いました。
令和3年 吉日