髪質改善ヘアケアリスト 姫路美容室auraタカハラの営業日誌

1980年生まれ。姫路市在住*美容師歴21年目★髪質改善トリートメント、★バランス理論に基づいたショートボブ、ショートカット、★ノンジアミンカラー、★ヘッドスパを得意としています。趣味は漫画と登山⛰好きな食べ物は小籠包。

【美容師コラム】既に多様性な美容師。


ユニバーサルスタジオジャパンUSJ)から発信されたニュース。
 
【今まで男女で異なっていた髪の色やメークに関するルールを統一する。
社内で進める多様性推進の一環で、1日から運用を開始した。清潔感があることを前提に、男性にも女性と同様に明るい髪の色を認めるほか、女性と同じメークに関する規定を導入。また国籍や宗教の違いなどに配慮し、制服に隠れる場所であればタトゥー(入れ墨)やボディーピアスも認めた。
広報担当者は規定を改定した狙いについて「エンターテインメントは新たな価値観を広める役割がある」と説明した。 】
 
大手企業が率先して、この「今までの当たり前を変えよう」とする動きに私個人は大賛成。
 
毎年、大学生のお客様が、就職活動やインターンシップ参加の為に、わざわざ髪を黒く戻さないといけない
時の、あの悲しそうな表情と、人によっては似合わない「黒髪」に、同じような髪形、リクルートスーツ。
量産されたおにぎりみたいな中から、本当にこの人の「良さや個性」が分かるのだろうか・・・と、いつも思うのです。
 
その人の魅力を引き出す事を仕事としている私達美容師からすると、実にもったいない。
人にはパーソナルカラーがあり、自分を表現する為のファッションがある。好きなもの、好きな髪形、好きなメークで自分を纏ってこそ、発揮できる個性があるのに。と。
 
今でこそ、「多様性の時代」だと、これはいかにも最先端かのように発信しているけれど、既に多様性の中で仕事をしている美容師からすると、やっとか。というのがこのニュースを見て思った感想。
 
振り返れば、既に美容専門学生時代から「個性主義」。髪型も、ヘアカラーの色も、メークも、ファッションも
如何に個性で勝負するかの毎日で、友人の中にはLGBTの子達も当たり前のように一緒にいたし、彼、彼女達がどんなに素晴らしい人間かを知っているから、そんな事は気にする次元にないのだ。むしろその子達のおかげで、知らない世界が広がり、考え方もあらゆる方向から捉えられるようになったし、個性をお互い批判せず、受け入れてくれる友人と環境に出会えたことで、「今を生きている」実感を全身で感じていた。
 
そして当たり前のように、美容室に就職する時も、一番お気に入りの服で、ばっちり髪型もメークもキメて、いざ舞台に乗り込む気持ちで面接に臨んだ。それが周りも当たり前だった。
 
私たちの世界では、「美容師は個性が大事、美容師さんは個性的でいいよね」と、一般企業では即落ちるだろう風貌が、逆に認められていたりする。
 
では、髪が明るいから、仕事ができない?髪が明るいから、個性的なファッションだと、人としてダメですか?だったら、美容師さんはダメダメ人間ばっかりですよね。(笑)
 
何故、職場での個人の多様性、自由化が認められつつあるのか…。
 
結局は、これからの時代に、仕事の結果や能力に、個性を縛るような価値観は要らない。ということが証明されてきたからだと思う。
ただ、私達の個性の自由は、約束として、「お客様、共に働くスタッフが見て、不快ではない事」が前提にある。
ドレスが大好きー!で、ふりっフリのお姫様ドレスを着て来られても、皆んなは引く。
そして、仕事の邪魔でしかない。
 
共有の価値観の範囲で、守るべき決まりの中で個性を出してこそ、職場で認められる自由だと思う。
 
私個人的には、基本的に綺麗めで、白、露出しない、仕事の邪魔にならないデザインと、ヘア、アクセサリーもトータルで纏まっているか、季節のトレンドを10%ほど入れる。
と、何となく決めている。
 
綺麗め。というのは、仕事のキャリア上、白は、お客様の後ろに立った時に、暗い色だと髪のシルエットが見えないから。ヘアはカラーリングが汚くないように月1ケア、アクセサリーは個性的なデザインで、無地の洋服にも映えるように選んでいる。トレンドは、靴だったり、色だったり。全身トレンドは、来年着まわせないので。
 
仕事の服装は、時に自分を上げてくれる。
服装にお金もかかってきたけれど、いつでも落ちそうなテンションを上げてくれるのは、新しい服だったり、髪型だったり、セルフプロデュースは楽しいもの。それで仕事も楽しく出来るのだから、職場環境の多様性推進は良いと思う。